投資

企業分析の手順|株式投資(Ver2.0)

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以下の記事で個別株を購入する際に実施している企業分析手順を記載致しましたが、情報収集を重ねていく事で、実施する手順が変わりましたので、当記事でアップデート致します。

参考:企業分析の手順|株式投資

概要

まず全体的な流れを以下に記載します。

  1. 銘柄検討(気になる銘柄を探す)
  2. 企業概要の確認(気になる銘柄はどの様な企業なのか)
  3. 現在値は割高?割安?(気になる銘柄の株価は高いのか安いのか)
  4. 財務状況(気になる銘柄の財務状況は健全か)
  5. 競合企業との比較(気になる銘柄の競合企業はどの様な感じなのか)
  6. 自分の将来予測(ここまで分析した結果、自分は対象の銘柄にどの様な将来予測をするのか)
  7. 企業の将来予測(企業は自社の将来像をどの様に描いているのか)
  8. 周囲の将来予測(アナリストなど対象企業の将来像をどの様に描いているのか)
  9. 自分と周囲の予想結果比較(自分と周囲の予測結果を比較してどう思うか)
  10. 投資判断(自分の余力、ポートフォリオに偏りがないのか確認し購入)

になります。以降で項目毎の詳細を記載致します。

銘柄検討

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投資先候補を可能な限りリストアップします。

投資先候補の探し方ですが、

  • 投資界隈で注目されている銘柄
  • 株価チャートが右肩上がり
  • 株価が急落した銘柄

など気になり次第、リストアップします。

企業概要の確認

以下の項目を確認します。

事業内容

事業内容を確認します。

配当情報

1株あたりの配当金額、連続増配年数、配当月、配当利回り、配当性向を確認します。

配当利回り

購入した株価に対して、受け取れる配当を示す数値になります。

計算式は以下になります。

1株あたりの年間配当額÷1株購入価格×100=配当利回り(%)

配当性向

当期利益よりどれだけの割合を配当金に充てているのかを示す数値になります。適切なのは30%〜50%と言われております。

計算式は以下になります。

配当金支払額÷当期純利益×100=配当性向(%)

時価総額

企業の規模感を確認します。

現在値は割高?割安?

以下の項目を確認します。

株価チャート

株価の変動率を確認します。

PBR

これまでの企業活動により現在企業が保有している独自の資産を確認します。

PBRの目安は以下になります。

  • PBR1倍:適切
  • PBR2倍以上:割高
  • PBR1倍以下:割安

業界、将来性により割高でも株価が上昇する事もある為、必ずしも割安が有利と判断する事は出来ません。あくまで目安としての材料になります。

PBRを算出する為の計算式は以下になります。

純資産合計÷株式発行数=BPS(1株あたりの純資産)→株価÷BPS=PBR

PER

1年間の企業活動により今期生み出された利益を確認します。

PERの目安を以下に記載。

  • PER15倍以上:割高
  • PER15倍以下:割安

業界、将来性により割高でも株価が上昇する事もある為、必ずしも割安が有利と判断する事は出来ません。あくまで目安としての材料になります。

PERを算出する為の計算式は以下になります。

時価総額÷純利益=PER

財務状況

財務状況を確認する為に、PL、BS、CFを確認します。

  • 損益計算書(Profit and Loss Statement もしくは Income Statement):PL
  • 賃借対照表(Balance Sheet):BS
  • キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement):CF

PL

PLは、1年間の経営成績を示した資料になります。

売上高(Revenues)

以下の内容を意識して確認します。

  • 過去の売上高と比較し、数字は伸びているのか
  • 競合会社と比較し、売上額、伸び率は問題無いか

営業利益(Operating income)

売上総利益から経費を引いた利益の事です。

数字が伸びているのか確認しています。

当期純利益(Net income)

税金など差し引いた後、会社に残る最終的な利益になります。

数字が伸びているのか確認しています。

BS

BSは、資産、負債、純資産を示した資料になります。

総資産(Total assets)

企業が保有している全ての資産を示しています。

あくまで参考程度です。

総負債(Total liabilities)

負債額はどの程度あるのか確認しています。

CF

営業CF(Net cash provided by operating activities)

過去実施と比較し、プラスで推移しているのか、プラス推移は順調に右肩上がりで伸びているのかを確認します。

投資CF(Net cash used in investing activities)

積極的に投資活動を行う企業であればマイナスで計上されますが、営業CFが順調に推移している場合、投資は成功したと判断出来る事がある為、参考程度に確認しています。

財務CF(Net cash provided by (used in) financing activities)

営業CF、投資CFを確認した後、財務CFを確認する事で、確認している企業の状態をイメージする事が出来ます。

パターンA

  • 営業CF:+
  • 投資CF:-
  • 財務CF:-

本業で利益を出し(営業CF:+)、更に成長する為に投資を行っているが(投資CF:-)、追加で負債する必要も無く(財務CF:-)、健全に成長出来る見込みのある企業。

パターンB

  • 営業CF:-
  • 投資CF:+
  • 財務CF:-

本業で利益を出せておらず(営業CF:-)、資金も無い為、投資が出来ていない(投資CF:+)。しかし、追加で負債している状態では無い(財務CF:-)。

パターンC

  • 営業CF:-
  • 投資CF:+
  • 財務CF:+

本業で利益を出せておらず(営業CF:-)、資金も無い為、投資が出来ていない(投資CF:+)。更に会社を存続する為に追加で負債しており(財務CF:+)危険な状態。

競合企業との比較

理想は、競合企業に対しても、上記の内容を実施するのが良いですが、大変なので私はインターネット、SNSで軽く調べて、気になる事があれば上記と同じ事をする程度にしています。

自分の将来予測

ROA

全ての資産がどれだけ利益に影響出来ているのかを確認、企業戦略に問題が無いのか確認します。

ROAの目安は以下になります。

  • ROA:10%以上で優良企業

ROAを算出する為の計算式は以下になります。

当期純利益÷純資産×100=ROA

ROE

会社が株主から預かった資本をどのくらい効率的に使用し稼げているのかを確認します。

ROEの目安は以下になります。

  • ROE:20%以上で優良企業

ROEを算出する為の計算式は以下になります。

当期純利益÷自己資本×100=ROE

EPS

EPSの数値が高いほどその企業の収益力が高いと見る事が出来ます。企業体制の参考に確認します。

EPSの目安は以下になります。

  • EPS:数値は上がり続けているか(過去10年)

企業が成長する為には、一定期間事に増資を行い、新規事業の着手、事業拡大を行う必要があります。増資した場合、一時的にEPSは下落しますが、その後EPSが上昇すると増資に成功、下落したままだと増資に失敗したと判断する事が出来ます。

EPSを算出する為の計算式は以下になります。

純利益÷株式発行数=EPS

自分の将来予測を整理

ここまで確認する事で、確認した企業の現状をある程度イメージ出来たと思いますので、簡単に将来予測をします。

企業の将来予測

企業が投資家に報告する情報(Investor Relations)を参考に、今後の見通しなどを確認します。国内外問わず、企業名+IRで検索すると該当すると思います。

周囲の将来予測

アナリストなどの情報を確認し、自分の将来予測と比較します。

アナリスト予測の参考にしているサイトは以下です。

参考:https://finance.yahoo.com/

  1. 上記サイトにアクセスします。
  2. Quote Lookupにティッカーシンボルを入力し検索します。
  3. 該当ページでAnalisysをクリックします。
  • Earnings EstimateのCurrent Qtr.のAvg. Estimate

今期予想されているEPS(現在)を表しています。

  • Revenue EstimateのCurrent Qtr.のAvg. Estimate

今期予想されている売上高(現在)を表しています。

  • Earnings EstimateのNext Qtr.のAvg. Estimate

次期予想されているEPSを表しています。

  • Revenue EstimateのNext Qtr.のAvg. Estimate

次期予想されている売上高を表しています。

  • Earnings EstimateのCurrent YearのAvg. Estimate

今年予想されているEPSを表しています。

  • Revenue EstimateのCurrent YearのAvg. Estimate

今年予想されている売上高を表しています。

 

上記は決算発表時にも確認し、全ての予想を超える結果だった場合、いい決算だったと判断したりしています。

自分と周囲の予測結果比較

ここまでの結果を踏まえて、この企業の良し悪しがついたと思いますので、最終確認とし、自分と周囲の予測結果を比較します。

投資判断

対象銘柄に問題が無ければ、後は自分のお金とポートフォリオとの相談です。どれくらいの金額で購入するのか、ポートフォリオに偏りが発生するのかなど確認します。

問題無ければ購入し行く末を見守ります。

余談

企業分析の手順は今後も勉強する必要がある状況です。学んだ事は随時、アップデートします。

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